saikaanin’s diary

転職ばかりしていたわたしの過去

27.訪問者

(あーせっかくキャプテン(機長)と一緒に
写真が撮れるっていうのに自撮りじゃ
なんかうまくいかない)

イージュンはスマホのカメラでJFK空港
のあちこちを写していた
とそこへ通りかかったキャプテンがニッコリ笑い
フレームに入ってきた

「素敵!一緒に写真いいですか?」
と早速自分たちにスマホをむけたが
思うような一枚が撮れない
(しょうがない、これでいいか。あんまり
キャプテンを引き止めても悪いし)

「ねえ、写真撮ろうか?」
イージュンの横に優しい顔立ちの日本人の青年が立っている
「え?ほんとに?お願いします」
「っていっても写してくれるのはあの人」
青年の指さす方向には髭をはやした立派なカメラの
バッグを持った男性が立っている
「あの人、プロの写真家なんだ」
青年はウィンクするとその人を”イベサン”
と、呼んだ
「いいとも。ニューヨークについた初日の記念だ
エイチャンも一緒に入って」
イージュンを真ん中に
キャプテンとエイチャンと呼ばれた青年と3人で
写してもらった
「きゃ、ほんとなんでプロの人だと
こんなに上手く撮れるの?ありがとう!
お兄さん、日本人だよね。私今から
日本に行くの」
「へぇー僕たちはこれからニューヨーク。楽しかった?」
「もちろん!」
「じゃ、bon voyage!」

イージュンもbon voyageと返しボーディングゲートに
むかって歩いて行った