一人の作家の作る世界は
あちらこちらの作品でつながっていて
一登場人物の性格や生まれ育った背景
それらが分散し、また異なった組み合わせでつながり
新たなお話、
新たなキャラクターが生まれる
吉田秋生氏の代表作で
”カリフォルニア物語”
”吉祥天女”
”バナナフィッシュ”
の三つを読んで
・男兄弟の確執
・肉体関係には絶対ならない同性同士の愛情
・死
このテーマが繰り返し物語られているのに気が付く
【男兄弟】
”カリフォルニア物語”では優秀な兄と年の離れた
不良の弟、二人の関係が主軸になって描かれる
兄が小学生の頃、母親は離婚して家を出てしまう
母親の愛情を受けたがゆえに去られる
辛さを味わわなければならなかった兄
弟はほとんど母親のことを知らず
それゆえ家庭というものに不信感をもつ
作中、弟のヒースが友人たちに
「子どもの頃、兄に”カインとアベル”の
話を読んでもらったときものすごく
怖かった」と話すシーンがある
兄のカインは弟のアベルに嫉妬して殺して
しまうからだ
兄テレンスは成績優秀、容姿端麗、品行方正
と多分父の望みそのままの息子に成長し
遅くに生まれた弟ヒースは、ことあるごとに
優秀な兄と比較され、そのたびに自分の
プライドが傷つけられる
ある事件がきっかけで怒りを爆発させた
ヒースは、もう父親の望み通りになんか
俺はしない！と、この時から家族という
枠から外れて自分の生き方を模索し始める
おっと、寝る前ショーターなのに
彼の話が出てこない
おやすみショーター🌛
