寝る前ショーター41
黄色い砂(イージュンがN.Yにきて間もなく編)③
「リュウ!おめえいいかげんにしろ!
何回深酒して店に遅刻してんだ!
せっかく恵記商工のじーさんが
半人前のお前を雇ってくれたのに
何考えてんだ!」
「まあまあショーター、そんなに
怒ってやるな・・・
わしら年寄りじゃできんかったこと
この子はいとも簡単にやってくれる
それに近所で評判いいんじゃ」
奥さんも一緒になって、リュウをかばう
「そーなんだよ、ショーターとおんなじで
ほんと年寄りに親切にしてくれる。実の
孫よりかわいいよ」
「おばちゃん、それは俺もわかってる
けどな、仕事に遅刻せずに来ることが
できねえんじゃ話になんねえだろっっ!!」
やれやれ、こんなことは日常茶飯事
リュウは実はましなほうで
他の奴らは薬の運び屋をやったり
車の窃盗、不法入国の斡旋
そうやって、刑務所とコッチ側の往復
してるうちにまともな仕事につくことが
できなくなってくる・・・
あー!!
「そうだショーター、台湾からきた
あの女の子
イージュンっていったかな?
マーディアがレイカが亡くなったんで手伝いに行かなきゃ
なんないからって・・・あんたあの子の面倒
みてやるんだろ?」
「????」
俺はまだイージュンとは一回しか会ってない
しかも不意をうたれたような感じだったから
思わず満面の笑みをアイツに浮かべちまった・・・
小柄な娘で、銃を持った俺をぽかんと
見つめてた、怖がりもせず